秋の訪れ 2017年9月 刊発売
2017年9月18日 Profile : the Letters
皆様、お元気にお過しでいらっしゃいますか?
夏から秋へ季節の変わり目のためか、はっきりしない天気が続いておりますので御体調にお気を付け戴きたいと思います。
7月末に帰日致しましたが、8月は草津国際音楽祭の準備や本番などで東京を留守にすることも多く、今月に入ってやっと少し落ち着きました。草津では、ドイツ、オーストリー、ハンガリー、チェコ、イタリア、スイス出身の素晴らしい音楽家達と協演する機会に恵まれ、今まで接したことが少なかったミヒャエル・ハイドン(有名なヨゼフ・ハイドンの弟)や、韓国を代表する作曲家尹伊桑 (Isang YUN) の作品に正面から向き合って演奏出来たのは貴重な経験でした。音楽する喜びを再確認したのです。
生憎、小雨混じりのどんよりとした曇った日が多く、山並みの美しい稜線を仰ぐことは稀でしたが、リハーサルの合間に雨上がりを待って、林の中を散策したり、温泉に浸かってリフレッシュする贅沢な時間を過ごせました。
現在は、10月・11月の準備にかかっています。特に10月22日は東京藝術大学奏楽堂で日本初演に臨むグラナドス作曲のオペラ<ゴイエスカス>は、ゴヤとグラナドス両者のドラマティックな障害を見据えた演奏に仕上げるべく、書き付けられた音符の背後に潜む「意識の流れ」を探索して居ります。
今後共、どうぞよろしくお願い申し上げます。
東京にて、 2017年9月
矢崎 彦太郎