皐月の東京を後にして 2005年5月 刊発売
2008年3月30日 Profile : the Letters
皆様お元気でお過ごしでいらっしゃいますか?
風薫る5月は柏餅のシーズンでもあります。実は子供の頃から、味噌の柏餅が好きで、今回もあちらこちらの店で買ってみたのですが、どうも最近は柏の香りが余りしないし、上品過ぎるというか、インパクトの少ない無気力、無感動な味ばかりで、残念ながら満足出来たものは一つもありませんでした。と言っても、柏餅の為にわざわざパリから東京に飛んで来たわけではなく、La Folle Journée au Japon(‘熱狂の日’音楽祭)のコンサートに出演する為に2週間帰国致し、明日パリへ戻ります。この音楽祭はフランス、ロワール地方のナント市で、1995年から始められたフェスティヴァルで、今年初めて東京で引越し公演が行われました。東京国際フォーラム内に設けられた6つの会場では、4月29日から5月1日までの3日間、朝10時から夜の11時頃まで、今年のテーマであったベートーヴェンの作品が、会場ごとに異なるプログラムを同時進行して、演奏し続けられました。ロックやジャズフェスティヴァルのような企画は、クラシック コンサートの新しいあり方を世に問うものであったと思われます。普通のコンサートとは全く趣向が異なるので、皆様に改まってお知らせを致しませんでした。それでも新聞やTV等で情報をキャッチされた ses amis 会員の中には、1時間も並んでチケットをお求め下さった方もいらっしゃったそうで、誠に有難う御座います。
東京シティフィル、大阪シンフォニカーと致しますコンサートのお知らせを、同封させて頂きます。東京シティフィルとは9月中旬に、パリとパリの近郊でコンサートを開く予定になっております。
尚、今年のバンコク交響楽団との公演予定は、次の通りです。
6月6日 タイ国立劇場(バンコク) La Fête(フランス文化フェスティヴァル)
- オープニングコンサート
- ブーランク – 2つの行進曲と1つの間奏曲
- ショパン – ピアノ協奏曲 No.1 (ピアノ:ジョフリー クトー)
- ドビュッシー – 神聖な舞曲と世俗的な舞曲
- ラヴェル – クープランの墓
- イベール – ディヴェルティスマン
7月30日 タイ国立劇場(バンコク)
- ブラームス – ヴァイオリン協奏曲(ヴァイオリン:タサナ ナガヴァンジャラ)
- シベリウス – 交響曲 No.2
11月5日、6日 サラブリ
8日 タイ文化センター(バンコク)
- 新実徳英 – 森は踊る II(5日、6日)
- バーンスタイン – キャンディード 序曲(8日)
- ブラームス – 二重協奏曲(ヴァイオリン:渡邊篤子)
- (チェロ:佐藤光)
- シャスタコヴィッチ – 交響曲 No.5
今後とも 御支援、御鞭撻の程を、何卒宜しくお願い申し上げます。
東京にて、矢崎彦太郎