春近いパリより 2006年2月 刊発売
2008年3月30日 Profile : the Letters
皆様、お元気でお過ごしでいらっしゃいますか?2ヶ月半ぶりでパリに戻ってみると、ミモザの黄色い花が花屋の店頭に溢れ、マルシェの八百屋には、春のサラダを代表するタンポポが出始める季節になっていました。パリは、今までの人生で一番長く住んだ街ですので、やはり、どこよりもリラックスして、次の活動への充電ができる場所です。
それにしても、フランスのパンとバターの味は格別です。こちらに帰った翌朝は、余り健康的ではないと思いながらも、たっぷりバターを塗ったバゲットを瞬く間に平らげて、ホッと息をつく事を繰り返して居ります。行きつけのスシ屋さんのカウンターに座って、東京に帰った実感を味わうのと同じです。但し、フランスの方が、安上がりではありますが。
日本のパン屋さんも、以前に比べれば、かなり良くなって高級志向の店も増えたとは思いますが、パリの街角の名もないパン屋さんの方が、数段おいしいと感じるのは、決定的に差があるバターの味だけでなく、パンと一緒に、フランスの空気も食べているからでしょう。
そのフランスのTVニュースは、最近身近に迫った鳥インフルエンザと、相変わらずのイスラエル・パレスチナ問題を、いつもながら感情移入のないクールな現状報告に徹して伝えて居ります。オリンピックの話題は最後に申し訳程度に流されるだけで、日本のお祭り騒ぎ的な報道は有りません。
3月、4月のコンサートのお知らせをお届け致します。1月20日に満員のNHKホールで行ないました「ベストクラシックス100」のコンサートは、同封致しました東京新聞の記事でも取り上げられましたが、急遽、4月16日16時30分より、大阪のザ・シンフォニーホールで、同様の企画のコンサートを開く事となりました。チケット発売は3月4日からです。詳細はキョードー東京 (Tel. 06-6233-8888) にお問い合わせ下さい。又、昨年9月の東京シティ・フィル パリ公演の模様は、ライブ録音のCDが、ピグレット・レコードから、LIVE IN PARIS, OWCP-2006 のタイトルで発売となりましたので、御高評戴ければ、誠に幸いに存じます。
パリにて、矢崎彦太郎