皐月咲く東京を後にして 2011年5月 刊発売
2011年5月9日 Profile : the Letters
皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
佐賀県鳥栖(とす)で開かれた「ラ・フォルグルネ」に九州交響楽団と出演致し、東京の家に一泊して明日パリへ戻ります。福岡県との県境に近く、福岡空港から車で40分足らずの鳥栖は人口6~7万人の小都市ですが、九州の高速道路が東西南北から交差する交通の要衝です。第1回目の今年は、テーマがベートーヴェンでもあり、毎公演98%以上の集客率でごった返し、主催者側はうれしい悲鳴を上げていました。
今回は、震災後初めての帰日でした。東京に居た日数が少なかったとはいえ、この4週間に感じた事、思った事は尽きません。各分野から、正当なご意見が飛び交っておりますが、一つの分野の正当性が、他の分野には不当になる事も多く見受けられます。3月11日当日は、パリでTVニュースにかじりついていただけの者としては、何を言っても空回りでしかありません。ただ、ただ、罹災された方々に心からお見舞い申し上げ、人災と思われる部分が少しでも減るよう将来に期待するのみです。
来月にも2週間程、日本に参りますので、コンサートのご案内を同封させて戴きます。
今後共、どうぞよろしくお願い申し上げます。
東京にて 2011年5月
矢崎 彦太郎