如月の脆い光を愛おしみながら 2013年2月 刊発売
2013年2月20日 Profile : the Letters
皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
2月に入って日没は18時過ぎとなり、寒暖の差は相変わらず朝晩氷点下になることがある一方、少しづつ雲が切れて陽光を垣間見れる日も増えて参りました。
フランスでは、ローマ教皇、ブノワXVIが突然辞任されたというニュースで持ちきりです。日本でどのように報道されているか判りませんが、1415年以来600年ぶり、ガリラヤの漁師から始まった教皇史上4人目という rarissime!! (きわめて稀)な出来事で、創建850年を祝うパリ・ノートルダム大聖堂の前でTVインタヴューされた人々も一様に驚きを表していました。
革命政府によって修道女16人がキロチンの露と消えた史実に基づいて書かれたベルナノス台本、プーランク作曲のオペラ≪カルメル会修道女の対話≫を、今秋演奏会形式で上演致しますので、その準備として、フランス革命とヴァチカン、共和制と laicite (ライシテ、適当な訳語がありませんが、あえて言えば、脱宗教化、政教分離)について調べたり、考えを巡らしていた矢先の事でした。
3月20日(水・祝日)14:00から開かれる”フランス音楽の彩と翳”シリーズのお知らせを同封いたします。今回は小編成の室内オーケストラ曲を纏めたプログラムですので、東京・初台のオペラシティはいつものコンサートホールではなく、エスカレーターで下に降りるリサイタルホールです。
どうぞお間違えのないようお越し戴きたく、よろしくお願い申し上げます。
パリにて、2013年2月
矢崎 彦太郎