黄金色のマロニエ舞うパリより 2015年11月 刊発売
2015年11月13日 Profile : the Letters
皆様、いかがお過しでいらっしゃいますか?
10月中旬より久し振りでパリに戻ってみますと、厚い雲がどんょりと低く立ち込め、すっかり冬の気配。離日2日前に八ヶ岳音楽祭 in Yamanashi の会場であった八ヶ岳やまびこホール(北杜市)から眺めた抜けるように青い秋晴れの空の許、正面に初冠雪を紅に染める富士、背後に赤茶けた山肌を露わにした八ヶ岳連峰といった雄大なパノラマを懐かしく思い出しました。この数日は晴天が続き、気温も18℃とこの時期のパリとしては異例の好天。そうなればそうなったで、晩秋が温かい年の冬は厳しいという古くからの言い伝えがニュースから流れて、どうなることかと思って居ります。こちらのお盆に当たる Toussaint (トゥサン:11月1日の諸聖人の祝日)も晴れ渡って、菊の花を手にした墓参りの人々で賑わいました。
来年2016年は印象派以降のフランス音楽に多大な影響を与えたエリック・サティ (Erik Satie) の生誕150年ですので<ユリイカ>増刊特集号「エリック・サティの世界」(青土社)にサティに関する雑文を寄稿致しました。連載を続けて居ります<學鐙>冬号(丸善出版社)と同じく、12月初旬に刊行の予定です。御笑覧、御高評戴ければ幸甚に存じます。
12月のコンサートのお知らせを同封致します。今後共よろしくお願い申し上げます。
パリにて、2015年11月
矢崎 彦太郎