秋香るパリより 2003年10月 刊発売
2008年3月30日 Profile : the Letters
皆様、お元気にお過ごしでいらっしゃいますか?
久しぶりにパリの家に戻り、バンコクへ向けて出発するまでの10日間、マロニエの葉も色付いて、秋の気配を日増しに濃くしていくパリの風情を堪能して居ります。もう、アパルトマンには暖房が入っていますが、コートを着ないでセーターだけで歩けるこの季節は、秋の冷気に佇むパリの何でもない路地裏が、一番ポエティックに見える時でもあります。スコアの勉強で疲れた頭を癒すため、木漏れ日が揺れる石畳の道に、乾いた靴音を響かせながら散歩をするのは心地良いものです。
11月の10日過ぎには、2週間程、帰日して、オペラ・シティでの《フランス音楽の彩と翳》シリーズ等を指揮致します。今回は「メルヘンの世界」と題して、お伽噺や、子供にちなんだ曲を集めて演奏致しますので、皆様、童心に返ってお楽しみ戴きたいと思って居ります。
又、10月25日に暮しの手帖社から発売される「フードテラス」創刊号に、拙文を書きましたので、御笑覧戴ければ幸いに存じます。
今後共、皆様からの御支援、御教示の程を、何卒よろしくお願い申し上げます。
パリにて、矢崎彦太郎