暑い日が続いておりますが、皆様、お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか？

6月の大阪シンフォニカーとのコンサートの翌日に日本を発ってから、ホーフ、パリ、ジャカルタ、パリ、バンコク、東京と大体一週間ごとに移動を続け、昨日ミューザ川崎での東京シティ・フィル公演で一連のマラソン・スケジュールにピリオドを打ち、暫しの夏休み。
早速、蓼科にある友人の別荘に転がり込み、このお宅で数年来恒例となっているサロン・コンサートを、微力乍ら、家内共々お手伝いして居ります。
来年も、8月中旬に催す予定ですので、ご興味おありの方は、Yazaki et ses amis まで御連絡下さい。

6月 7月は、ヨーロッパもかなり暑かったので、久しぶりに爽やかな大気の流れに身を委ねて、ホッと息をつきました。
ベランダから望む中央アルプスの山々は、渡欧してから10年間位、毎夏を過ごしていたスイス・アルプスの、人間を拒絶し、戦いを挑む様な厳しい自然とは一味違って、人を育む優しさすら感じさせる佇まいを見せてくれます。

前便にも書きました、東京シティ・フィルのフランス公演と、アジア・オーケストラ・ウィークの一環として参加するインドネシア・ヌサンタラ交響楽団とのコンサートの御案内を同封致しました。
フランス国立放送局内の Salle Messiaen で開かれるパリ公演は、フランス・ムジークというチャンネルから、コンサートの数日後、フランス全土に3時間の番組で放送される予定になって居ります。翌日は、シャンペンの本場ランスで、Éducation Santé という、世界中の子どもたちの健康衛生教育や、子供のエイズ対策に貢献している基金財団の為に、チャリティー・コンサートを致します。これには、財団総裁のセネガル大統領夫人も御臨席下さいます。フランス公演の後、直ちにジャカルタへ飛んで、主席客演指揮者に就任致しましたヌサンタラ交響楽団と、日本旅行と同じプログラムのコンサートを9月29日にジャカルタで開き、大阪、東京公演に同行致します。

オーケストラの引越し公演には、複雑なオルガニゼイションや、莫大な経費が必要で、両オーケストラも、さまざまな方からの多大な御支援を戴きました。音楽やオーケストラを愛して下さる方々のお力添えがあって、初めて演奏上の責任を担う指揮者の活動も出発点に立てる訳で、私と致しましても、皆様方への感謝の気持ちを忘れる事なく、最良の演奏を目指したいと思って居ります。

今後共、尚一層の御指導、御鞭撻の程を、何卒宜しくお願い申し上げます。

蓼科にて、矢崎彦太郎