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銀世界から戻って束の間の東京にて 2007年3月 発売

Profile : the Letters

皆様、お元気にお過ごしでいらっしゃいますか?

3月12日に帰日致しましたが、成田から羽田に直行して網走へ飛び、東京シティ・フィルとの、北海道・東北演奏旅行に合流しました。弘前での本番後、今度は福岡に行って九州交響楽団とのコンサートを致し、東京に3日間居て、明朝、33℃のジャカルタへ参ります。帰日前は、2月後半からアルジェリア国立交響楽団との2回の演奏会を開き、翌週は、以前音楽監督を務めて居りましたドイツのホフ交響楽団と5ヶ月ぶりに再会して、定期演奏会を振って参りました。

アルジェリアに行ったのは初めてです。高校に入った頃耽読していたアルベール・カミュが生まれ、「異邦人」等の舞台にもなった所なので感慨もひとしおでした。アルジェのコンサートの翌日は、約250km離れたベジャイア (Béjaia) での本番でしたが、空港が修復中とかで陸路となり、自動小銃とピストルで身を固めた機動隊員が4人づつ乗った車に前後を警護されて、サイレンを鳴らしながらの移動は正しく初体験。音楽のミッションも、佳境(?)に入り、とうとう飛び道具とのお付き合いになってしまいました。

5月、6月の御案内を同封致します。5月の《フランス音楽の彩と翳》シリーズでは、第2次大戦前後の作品を取り上げます。20世紀は戦いの世紀と言われて居りますが、人間の歴史が始って以来、いつの時代にも、争いは絶えませんでした。それは、人間が誰でも持っている悲しい業と言えるのでしょう。その一方で、平安を願い、美を愛でるのも、やはり同じ人間の相に違いありません。今回は、この極端な二面性を浮彫りにして、清濁が混在している人間の本質を、肯定的に追求したいと思って居ります。

今後共、よろしくお願い申し上げます。

東京にて、矢崎彦太郎

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