プルーストを繞るコンサートの翌日に 2011年11月 刊発売
2011年11月16日 Profile : the Letters
皆様、お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか?
昨夜、東京シティ・フィル定期演奏会「フランス音楽の彩と翳」シリーズ第18回を開き、今夜パリに戻ります。ses amis会員の方々も多数御来聴下さり、誠に有難う御座います。
皆様方からの温かな御支援と熱い拍手は、私のみならず、オーケストラにとりましても大きな励みです。
オーケストラ側の事情により、来シーズンのフランス音楽シリーズは、今までと少し趣向を変え、楽器編成の小さな室内オーケストラ的な曲を取り上げて、より緻密でデリケートなアンサンブルを目差す事になりました。
拙著の「指揮者かたぎ」にも書きましたが、東南アジアやアルジェリアでオーケストラを育成するのと同じく、日本の音楽界にフランス音楽の素晴らしさを紹介しようと努めるのも、無意識の内に、イエズス会の学校で培われた、ミッション的精神かも知れません。歴史が教えるように、伝道者の行く末は磔か火焙りと、大体の相場が決まっていますから、音楽の伝道は気楽なものと言えそうではありますが。
2週間後に再び東京に参りますので、12月のコンサートのお知らせを同封させて戴きました。
今後共、どうぞよろしくお願い申し上げます。
東京にて、2011年11月
矢崎 彦太郎