真向いの残雪を眺めながら 2013年1月 刊発売
2013年2月4日 Profile : the Letters
皆様の2013年が、尚一層煌めく年となられますよう、心からお祈り申し上げます。
今年も新年をパリで迎えました。パリにしては珍しく元日、二日は晴れて日が差しましたが、その後は曇天と雨降りの毎日に戻り、中旬過ぎからは、ぐっと冷え込んで-5℃と0℃の間を上下して居ります。数日前にはとうとう雪となり、午後から夜半にかけてしんしんと降り続けて翌朝は一面の銀世界。庭のマロニエが刈り込まれて遮るものが無くなったためか、仕事部屋の窓から以前よりも間近に見える修道院の屋根に、まだ残雪が見受けられます。
年が明けた後は、オタマジャクシと戯れる合い間に丸善出版社から依頼された広報誌「學鐙」のための原稿や、ストラヴィンスキー「兵士の物語」とビゼー「アルルの女」の訳と台本制作に取り組みました。「學鐙」は2013年春(3月5日発行)で、「時間」をテーマにした特集なので「時間芸術」と呼ばれる音楽の演奏に携わる者の立場からエッセイ風雑文を認めました。「兵士」「アルル」は、3月20日14:00から東京オペラシティ・リサイタルホールで開かれる、東京シティ・フィル”フランス音楽の彩と翳”シリーズで上演する曲目のナレーション台本です。詳細は、追って御案内をお送り致したく存じます。
本年も、何卒よろしく、御教示、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。
パリにて、2013年1月
矢崎 彦太郎