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水無月のパリより 2013年6月 発売

Profile : the Letters

皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?

一昨日パリに戻ると、シャルル・ドゴール空港は、低く立ち籠めた鉛色の雲から雨がしとしと降り注ぎ、フランスには存在しないはずの梅雨みたいな空模様。 gray で gloomy なシャレにもならない気分でした。晴れれば、夜10時頃まで明るい日を拝める時候なのですが。

機内で配られた新聞に、東京・六本木の国立新美術館で7月15日まで開かれている<貴婦人と一角獣>展の記事が載っていました。セーヌ左岸、カルティエ・ラタンのど真ん中でサン・ジェルマン通りとサン・ミッシェル大通りが交叉する角に、ユリアヌス帝の浴場跡と伝わる3世紀のローマ遺跡があります。遺跡に隣接しているクリュニー美術館の名を高めているコレクションが、ヨーロッパ中世美術の傑作でリルケや辻邦生も言及している<貴婦人と一角獣>のタピスリー。1500年頃の作品がフランス国外に貸出されるのは、170年前ショパンの恋人だったジョルジュ・サンドによって発見されて以来、今日まで1度しかなかったらしいので、ぜひ御覧になられたらと思います。パリでは、クリュニーの後にセーヌを渡って、かってメシアンがオルガニストを務めていたトリニテ教会近くのギュスターヴ・モロー美術館まで足を延ばし、1885年にモローが描いた<一角獣>と見比べ、影響を探るのも一興なのです。

パリ・トゥール・ダルジャンのカーヴィストである林秀樹氏を講師にお招きする恒例のワイン鑑賞会は8月24日(土)午後6時から、ムッシュ・ヨースケ地階(目黒区青葉台3-21-13)で開きます。いつものように先着12名様ですので、ご興味がおありの方は、8月17日までに川名幾子 (Tel/Fax. 0425-72-2778) へ御連絡下さい。会費はお1人様17,000円です。

今後共、どうぞよろしくお願い申し上げます。

パリにて、 2013年6月

矢崎 彦太郎

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