初春をパリで迎えて 2008年1月 刊発売
2008年6月20日 Profile : the Letters
皆様の2008年がさらに一層光り輝く年となられます様、心からお祈り申し上げます。
お陰様で、旧年12月18日、19日の東京シティ・フィルバンコク公演は大成功裏に終える事が出来ました。今回は。バンコク交響楽団からの抜粋メンバーも、シティ・フィルに混じって一緒に全プログラムを演奏しました。タイ人で天才的若手チェリストのエカチャイ君が、エルガーの協奏曲でソロを弾いたのと相俟って、真の二国間文化交流が叶いました。
暮から新年にかけて、久しぶりに、2週間移動しないで一つの場所、それも実にパリの自宅に居ります。この同じアパルトマンに住む親友で剣道八段の好村兼一君が最近上梓された”侍の翼”(文芸春秋社刊)を、のんびり読んでいます。朝日新聞の文芸欄等でも紹介されましたから御存知の方もいらっしゃると思いますが、彼は東大の経済を中退してフランスに渡り、長年ヨーロッパ諸国で剣道を広めながら、文筆活動に勤しんでこられました。小説としてはデビュー作です。さすが剣の達人だけあって、武術の表現には生半可でない迫真の描写が楽しめます。ぜひ御一読下さい。
今年に入って、フランスでは公共建造物の中が全て禁煙となりました。路上は建物の外ですから、寒さにもめげず、レストラン、カフェ、オフィスの前の歩道にもたむろしてタバコを吸っているという、何とも異様な光景が、パリの風物詩に新たに加わりました。
同封させて戴きましたチラシにもあります様に、3月20日にシティ・フィルとマチネーのティアラ定期を致します。この日は祭日ですので、コンサート後、午後6時から、毎年恒例のYazaki et ses amis 懇親会を開きたく存じます。会費は、5,000円位を予定しておりますが、場所については御参加くださる方の人数によって決めますから、2月15日までに御出欠を川名幾子までお知らせ下さい。びっくりイヴェントも考案中です。コンサートの終わった後、皆様方のお声を、ゆっくり夕食を摂りながらお聞き出来るのは、大変嬉しいことですので、ぜひ御参加戴きたく、また、今後共、どうぞよろしくお願い申し上げます。
パリにて 2008年1月
矢崎 彦太郎